GI基金のペロブスカイト実証、リコーとパナなど採択

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9月10日、グリーンイノベーション(GI)基金事業「次世代型太陽電池の開発」プロジェクトにおいて、リコーとパナソニック、エネコートテクノロジーズによる実証案件を採択した。

 これは、ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発とフィールド実証を並行して実施する「次世代型太陽電池実証事業」で、追加案件を公募し、新たに3件の研究テーマを採択したと発表した。

 ペロブスカイト太陽電池の品質を安定化させつつ量産技術を確立し、一連の生産プロセスとして高い歩留まりを実現する技術を開発する。また並行して、国内外の市場を想定した建築物などの実用箇所への施工・運用試験といったフィールド実証を行う。発電コスト14円/kWhの達成と早期の実用化により、日本の太陽光発電産業の国際競争力強化を目指す。期間は2024年度〜2030年度の7年間で、予算は378億円。

 今回、新たに採択された事業者および研究テーマは、リコーの「インクジェット印刷ペロブスカイト太陽電池生産技術開発および社会実装に向けた設置施工技術・電装技術開発」、パナソニックホールディングスの「ガラス型ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発とフィールド実証」、エネコートテクノロジーズの「設置自由度の高いペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた量産技術開発と実証」。事業期間は2025年度〜2029年度の5年間。事業規模は約335億円、支援規模は約246億円。

 なお2024年度は、研究テーマ1件「軽量フレキシブルペロブスカイト太陽電池の量産実証」を採択していた。幹事企業は積水化学工業で、東京電力ホールディングスが参画する。事業期間は2024年度〜2028年度の5年間。事業規模は約183億円、支援規模は約125億円。
 

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